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5分でわかる財務分析 実践編

2.収益性分析の基礎の基礎

収益性分析は、起業がどれだけの投資を行って、それによってどれだけの利益を得たかをさまざまな切り口で分析するものです。

非常に簡単な例を出しますと、あなたの会社がお金を1000万円投下して、投機の利益が100万円だったとします。

一方ライバル会社はお金を300万円投下して、利益が40万円だったとします。

どちらのほうがより収益性が高いでしょうか?ということをいろいろな切り口で分析するのです。

上の例の場合、あなたの会社は利益率10%、ライバル会社は利益率13%ですから、ライバル会社のほうが収益性が高いということになります。

 

収益性分析は資本利益率を求めるところからスタートします。

上の例と同じで、資本をどれだけ投下して、どれだけの利益を得たかを示します。

資本利益率=利益/資本

です。

 

さて、ここで利益ですが、いろいろあります。

利益の例としては、売上総利益営業利益経常利益税引前当期純利益当期純利益事業利益があります。

事業利益以外の各利益は「損益計算書の基礎の基礎」で説明したように、P/Lの各段階利益です。

一応以下に例示しておきます。

売上高 1000
売上原価 800
売上総利益 200
販売費及び一般管理費 150
営業利益 50
営業外収益 10
営業外費用
経常利益 55
特別利益
特別損失 10
税引き前当期純利益 50
法人税等 20
当期純利益 30

そして、事業利益ですが、これは、本業の営業活動による利益と財務活動による利益を合算したもので、会社の事業全体から生み出される利益をあらわしています。

事業利益=営業利益+受取利息+受取配当金+有価証券利息

です。

 

次に資本ですが、これにもいろいろな概念があります。

資本の例としては、総資本経営資本自己資本他人資本払込資本などがあります。

総資本は、会社が利用できるすべての資本で、

総資本=負債合計+資本合計

です。

 

経営資本は、実際に営業活動に利用されている資本を意味します。

経営資本=総資本-建設仮勘定-投資その他の資産-繰延資産

です。

建設仮勘定とは、有形固定資産として計上されているもので、現在建設中の建物とか機械とかをあらわします。

いまだ事業には使っていないので、総資本からマイナスします。

投資その他の資産は、敷金とか、ゴルフ会員権、保険積立金、事業目的ではない有価証券などで、営業活動に直接使用するものではないため、マイナスします。

繰延資産は、商法上は、会社設立に要した費用とか、株式発行に伴い要した費用などで、税法上はそのほかノウハウ取得の頭金などがあります。

これについてもやはり営業活動に直接使用するものではないため、マイナスします。

 

自己資本は、以前解説した純資産に当たるものです。

自己資本=総資産(=総資本)-負債合計

です。

 

これに対して、他人資本とは、負債合計のことです。

貸借対照表の貸し方の上側(負債)が他人の資本という意味で他人資本、下側(資本)が自分の資本という意味で、自己資本です。

 

払込資本とは、株主が出資した資本をあわします。

払込資本=資本金+資本剰余金

です。

「実際の貸借対照表をみてみる」で解説したように、資本には株主が払い込んだ資本と会社が稼いだ剰余金の二つが含まれています。

払込資本は、会社が稼いだ剰余金を除いた、株主が払い込んだ資本を意味します。

 

これで、収益性分析の下準備が整いました。

次回から、もうちょっと詳しく見ていきます。


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