資本利益率の応用 | 会社設立や法人設立ならブルドッグウォータ

6.資本利益率の応用

目次

5分でわかる財務分析 基礎編

5分でわかる財務分析 発展編

5分でわかる財務分析 実践編-TOPページ

 

6.資本利益率の応用

資本利益率をさらに応用してみましょう。

これは財務分析ではよく使う方法なのですが、この比率を二つに比率に分解します。

資本利益率=利益/資本

=(利益/売上高)*(売上高/資本)

上の式の分母と分子に売上高を乗ずるのです。

そうすると、前は売上高利益率、後ろは資本回転率となります。

売上高利益率は売り上げに対する利益ですから、特に説明は必要ないと思います。

資本回転率は、資本を使ってどれだけ売り上げたかを示します。

資本はここではお金と思ってください。

通常お金を使って、商品を仕入れ、売り上げ、そしてお金が回収されます。

この循環を何回繰り返したかを示しているのです。

100の資本で100仕入れ、100売り上げ、100資本を回収すると、100/100=1回転です。

もし売り上げ200なら2回転。

300なら3回転、100の資本を使って行ったことになります。

当然、この回転率は高ければ高いほどよいです。

 

さて、今回も実際に楽天のF/Sで分析してみましょう。

どの資本利益率を使ってもよいのですが、ここでは総資本経常利益率を使ってみましょう。

売上高は18,082,859千円で、総資本平均は111,035,418千円、経常利益は4,438,717千円ですから、

総資本経常利益率=(4,438,717 / 18,082,859) * (18,082,859 / 111,035,418)

=0.245 * 0.163

=0.040

となります。

こうしてみると楽天は、売上高経常利益率は25%ですが、資本回転率が0.16回転と極端に低いことがわかります。

つまり、資本を売り上げに貢献させることがほとんどできていないということがわかります。

ベンチャー企業の立ち上げ段階で、売上高が小さいのに、上場により多くの資金調達をした会社はこのような分析結果となります。

この結果を持って即座に株主へ資本を変換したほうがよいとか、借入金を返済したほうがよいとはいえません。

当然、株主も銀行も将来の売り上げが上がることを期待して資金投下しているからです。

ちなみに、楽天の負債の部を見るとわかるのですが、楽天は期中にディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券株式会社を子会社化したことにより、証券会社関係の預かり金(負債)が膨れています。

それに伴い、同程度の金額資産も膨れています。

もしかすると、この証券会社による影響額を除いたほうが楽天本来の姿となるのかもしれません。