安全性分析は、起業の財務バランスを分析することにより、倒産リスクや健全性について見るものです。
また、収益性分析と同じように、財務諸表のデータを用いますので、手軽に分析できるところにメリットがあります。
今回も実際の会社の財務諸表を分析したほうがわかりやすいと思うので、解説とともに実際に分析してみましょう。
楽天株式会社 平成15年12月期 決算短信(連結)
上のリンクから平成15年度12月期の財務諸表を開いてください。
安全性分析は非常に簡単です。
まず、流動比率というものがあります。
流動比率=流動資産/流動負債*100
流動負債は、買掛金、短期借入金、未払い金など、長くても1年という短い期間で支払う必要のある項目です。
流動資産は、現預金、売掛金、有価証券、棚卸資産など比較的短期間で資金化し、支払いに当てることができる資産です。
通常流動資産は流動負債を上回っていなければ資金繰りがつかず、危険な状態にあります。
流動資産の時価を帳簿価額の50%と見積もって、流動比率が200%あれば安全だといわれます。
しかしこれはあくまで目安であって実際にそのような会社はそれほど多くないようです。
では実際に楽天の流動比率を見てみましょう。
楽天の流動資産合計は172,747,004千円で、流動負債合計は160,671,503千円です。
したがって、流動比率は107.5%です。
次に似たような指標で、当座比率というものがあります。
当座比率=当座資産/流動負債*100
当座資産=現金預金+受取手形+売掛金+一時所有の有価証券
当座資産に含まれない資産は、棚卸資産や繰延税金資産など資金化するのが当座資産に比べて難しい資産です。
当座比率は流動比率をより短期の支払い能力に特化させた指標だといえます。
では、実際に楽天の当座比率を見て見ましょう。
ただし、楽天は子会社の証券会社の影響で、流動資産及び流動負債に特殊な科目が計上されています。
楽天本体の当座比率を見るほうがより実態に近いと思われるため、ここでは「証券業における・・・」という特殊科目は除いて計算してみましょう。
当座資産は、30,026,584千円で、流動負債は24,749,484千円です。
したがって当座比率は121.3%となります。
さて、ちょっと応用で、流動比率と当座比率を使って問題を考えて見ましょう。
流動比率が150%の会社がありました。
当座比率を計算してみると95%でした。
さて、この会社にはどのような財務上の問題が考えられるでしょうか?
次回まで考えてみてください。
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