前回の答えわかったでしょうか。
流動比率と当座比率で、分子に含める資産の違いに注目すればよいですね。
その違いの中で大きなものは、たな卸資産です。
商品とか製品とかですね。
前回の問題で、流動比率より当座比率が小さくなるということは、たな卸資産が当該会社には多いということですね。
たな卸資産が多いときに注意しないといけないのは、不良在庫がないかどうかです。
上場企業では、会計士が厳しく不良在庫をチェックして、売れないような商品は資産から落として、費用化します。
ただ、会計監査がないような会社では、売れる見込みのない資産でもいつまでの資産として計上してしまっていることがあります。
当然、売れない資産ですから、資金化もできず、債務の返済に充てることができないため、財務の安全性は低くなります。
したがって、流動比率>>当座比率となっている会社は要注意です。
余談ですが、数年前私が靴屋のたな卸に行ったときは、「厚底ブーツ」の資産性(売れるのかということ)に特に注意しました。
ファッション関係は大変ですね。
今までは、流動項目、つまり短期の財務安全性について分析しました。
今度は固定項目、つまり長期の財務安全性分析をして見ましょう。
固定比率というものがあります。
固定比率=固定資産/株主資本
この比率の意味するところは、以下のとおりです。
会社は土地、建物、機械などの固定資産を購入して事業を行います。
これらの固定資産と今まで見てきたたな卸資産などの流動資産の違いは、固定資産がその使用によって収益を生むということです。
通常使用期間は数年から数十年と長いため、短期的に返済しないといけない借入金によってその資金をまかなっていると、資金ショートに陥ってしまいます。
そこで、理想的には、返済不要の資金である株主資本で固定資産はまかなうべきです。
さて、毎度のごとく楽天の固定比率を見てみましょう。
固定資産合計は15,269,228千円で、株主資本合計は26,364,837千円ですから、
固定比率=57.9%です。
100%以下なので、理想的だといえます。
もっとも、IT関係の企業は土地、建物、機械などを多く持たないため、固定比率は小さくなる傾向があります。
もうひとつ長期の財務安全性分析の指標を紹介しておきましょう。
長期固定適合率=固定資産/(株主資本+固定負債)
これは、固定比率に固定負債を考慮したものです。
考え方は固定比率と同じで、長期の資金調達によって固定資産をまかなわなければならないということです。
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