法人成りによる節税 | 会社設立や法人設立なら、ブルドッグウォータ法務・会計事務所

法人成りによる節税

1.法人成りとは

法人成りとは、個人事業主が、法人化することをいいます。

個人から法人に変わりますので、税金の取扱いが異なります。

一般的に、法人成りすると、以下の4つの理由から、節税となることが多いです。

・給与所得控除による節税

・所得税と法人税の税率の差による節税

・消費税の免税事業者となることによる節税

・節税手段の多様化

以下、説明していきます。

2.給与所得控除による節税

給与所得控除とは、給与所得者にも経費を認めるもので、給与所得額に応じて一律に決められた額を控除することができます。

個人事業などと異なり、実際の経費支出は必要なく、したがって領収書なども必要ありません

給与所得が500万円で154万円、1000万円で220万円を控除することができます。

法人成りすると、法人から自分に給料(役員報酬)を支払うことになります。

そして、この給料は会社の経費になります。

会社の経費となった給料から、さらに個人で給与所得控除という経費を差し引くことができるため、二重の経費計上ができることが、節税の理由です。

所得税の青色申告で、青色申告特別控除という領収書なく経費計上できる制度がありますが、これは、最大65万円ですから、法人成りによる給与所得控除のメリットの方が大きいことが分かります。

このように、給与所得控除のメリットが大きいため、平成24年の税制改正で、給与所得1500万円で245万円の控除が上限とされる予定です。

従来は、給与所得の上限がなく、最終的にはずっと給与所得の5%が控除できる制度でした。

このような、税制改正が行われたとしても、依然、給与所得控除のメリットは大きいです。

3.所得税と法人税の税率の差による節税

所得税は、累進課税で、所得195万円以下5%から所得1800万円超は40%と、所得が増えるに従い税率が高くなります。

一方、法人税は、資本金1億円以下の法人等を除き、一律30%です。

資本金1億年以下の法人等は、所得が800万円までは18%(原則22%)で、それを越える所得は30%です。

その他、個人住民税、事業税と法人住民税、事業税を考慮する必要がありますが、結局、法人税の方が個人の所得税の最高税率より10%程低くなります

所得が低いうちは、所得税の方が税率が低くなりますが、所得が大きくなればなるほど法人の方が税額は小さくなります

給与所得控除と所得税と法人税の税率差を考えると、所得が500万円程度を超えてくると法人の方が節税となります。

しかし、法人は、事務処理の専門性や精度が高く求められますので、通常、会計事務所のサポートがなければ運営は困難です。

したがって、会計事務所の顧問料を考えれば、所得が1000万円程度を目安とすると良いでしょう。

会社設立のメリットとデメリットはこれ以外にもありますので、それも考慮して検討しましょう。

4.消費税の免税事業者となることによる節税

資本金が1千万円未満の場合は、会社設立1期目、2期目は免税事業者となります。

個人事業主で課税事業者の場合は、法人成りすることで、消費税について大きな節税をすることが可能です。

なお、これらのことから、平成24年税制改正にて、第1期の上半期の課税売上高が1000万円を超える場合は、第2期は課税事業者となる予定です。

それでも、少なくとも1期間は免税事業者となれるので、メリットは大きいでしょう。

5.節税手段の多様化

法人成りすることで、課税対象が、個人と法人の2つになります。

これにより、節税の手段が広がります。

車についても、法人所有とすることで、100%経費計上できますし、社宅を使った節税や、事業保険を使った節税なども活用することができます。

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