C/Fは数年前からP/LやB/S以上に注目されはじめました。
なぜ注目されているのでしょうか。
いろいろ理由はあるのですが、大きな理由はキャッシュの重要性と、疑いの余地のない数値だからということでしょう。
キャッシュが重要性なのは、いうまでもありませんが、お金がなくなると会社は倒産するからです。
いくら利益を出していてもキャッシュがなくなったら倒産します。
利益がでて倒産することを、黒字倒産といいます。
たとえば、あなたの会社で売り上げ1億円、原価8000万円で2000万円の利益が出ているとしましょう。
ただし、掛け売り上げでお客さんから入金は2ヵ月後と言われています。
仕入れた商品は掛け仕入れで2ヵ月後払いの8000万円といわれました。
2ヵ月後に1億円入金があるので、それで払えばよいと思いますよね。
ここで、売り先がお金の支払いを待ってくれということで、どんどん先延ばしにされてしまいました。
仕入先は待てないといいます。
しょうがないので、手形を振り出して8000万円支払いました。
手形決済日までに銀行に入金しないと不渡りを起こします。
二回の不渡りで銀行取引停止となって、事実上の倒産となります。
待てど暮らせど、先方からの入金がなく、とうとう手形が不渡り、あなたの会社は倒産してしまいました。
利益は2000万円出ているのに、倒産ということで、黒字倒産ですね。
このように、ちゃんと会社にキャッシュがあるかどうか、何にキャッシュをつかっているのかなどをあらわすC/Fはとても重要な財務諸表なのです。
余談ですが、疑いの余地のない数値について、説明するのが難しいのですが、説明しましょう。
実は利益というのは、同じ会社で同じことをしていても何種類もある可能性があるのです。
わかりにくいですね。
どうしてかというと、会計は見積もりということがかかせません。
たとえば、事務所建物を1000万円で購入したとします。
10年たっても、20年たっても、100年たっても1000万円の価値があるでしょうか?
普通はありません。
使用するにしたがって、年月がたつにしたがって価値は下がっていきます。
では、一年でどれだけ価値が下がるでしょうか?
正確に金額に表すことは不可能ですね。
そこで、一定の仮定をたてます。
事務所建物は20年後には価値がほとんどないとして、毎年均等に価値が落ちていくと仮定すると、一年後には950万円、二年後には900万円、十年後には500万円となります。
このときの取得価額1000万円との差額50万円、100万円、500万円は費用となります。いわゆる減価償却費です。使用に伴う資産価値の減少を事務所賃借料と同じように費用として見るのです。
別の仮定も考えられますね。
20年均等に価値が落ちていくのではなくて、最初の数年は大きく一気に価値が下がり、だんだん価値の下がり具合が小さくなるという仮定です。
買ったばかりの新品と1年使ったものとの比較と、18年使ったものと19年使ったものとの比較を考えてみると、前者のほうが大きく価値が下がるという考え方も合理的です。
そうすると、建物の価値は一年後800万円、二年後650万円、三年後550万円・・・となります。
すなわち、一年目の費用は200万円、二年目の費用は150万円、三年目の費用は100万円となります。
これら二つの仮定のどちらをとるかで、費用が変わる、すなわち利益がかわるということになります。
同じ会社で、何の事実も変わらないのにです。
ほかにも見積もりすべきものは多くあるので、ますます利益が変わる可能性があります。
そういったことから、利益というのは100%疑いなく信用できるものではないと考えられるのです。
また、利益を動かせるから粉飾決算などというものもあるのです。
ところが、キャッシュには見積もりはありません。
払った金額、受け取った金額、それが事実でそれ以外の数値はありえません。
同じ会社で同じ条件なら、数値は一つです。
ですから、C/Fは疑いのない数値として、好まれるのです。
今回はちょっと難しかったかもしれません。
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