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サラリーマン起業の注意事項

近年、会社員(サラリーマン)のまま起業する人が増えてきました。
当社のお客さまでも会社に勤めながらの起業を行う方がかなりいらっしゃいます。
会社設立後すぐに退職して、新しい会社の事業に専念する場合は問題ないのですが、しばらく兼業をする場合は注意点がありますので以下を参考に気をつけてください。

会社員のままの起業は制度的には問題ありませんが、会社の規定違反に注意してください

よく質問を受ける中に、「会社員を続けながらの起業はなにか問題があるか」というものがあります。
回答としては、「法的、制度的には問題ないが、会社の規程に副業を禁止している場合には会社との間で問題となる場合があります」となります。
制度的に複数の会社の社員になったり、役員になったりすることに制約はありません。
しかし、多くの会社で、「許可なく他の会社と雇用契約を結ぶことを禁ずる」旨の規程があります。
これは、複数の会社に勤めると、自分の会社の業務に支障がでるとか、競業他社や利益相反するような会社に勤めることを防ぐための規程です。
したがって、このような規程のある会社では、会社設立前に会社と話し合っておく必要があります。
しかし、独立を考えながらの起業で、会社設立を会社に話しにくいという方が多いのも事実です。
そのような方は、以下のようにして会社に起業がわかってしまう可能性があることを理解しておきましょう。

住民税の特別徴収制度が皆さんの所得を筒抜けにする

住民税の特別徴収制度というものがあります。
これは、給与を支払う会社が社員の給料から住民税を天引きし、代わりに市や県に納付するという制度です。

皆さんの給与明細をよく見ると、給与総額から住民税が控除されているのがわかると思います。
この住民税の特別徴収は、皆さんが住んでいる市町村から会社に「特別徴収税額の通知書」が通知され、これに基づいて行われます。
この通知書は、5月か6月くらいに会社から渡されているはずなので、お手元の通知書を見てみると良いでしょう。
ここには、皆さんの所得が全て記載されています。
つまり、どれだけの所得を稼いだのかが会社にガラス張りになっているのです。

では、皆さんが会社を設立し、その会社から給料をもらっている場合はどうなるでしょうか。
皆さんの会社も制度上の決まりで、市町村にいくら給料を支払ったかを報告する必要があります。
市町村は各会社の報告に基づいて、それを合算して特別徴収税額の通知書を作成し通知します。
この通知はひとつの会社に対して行われ、支払った会社毎には行われません。
したがって、会社に自分の会社の給与が合算された通知書が通知されることになり、別の会社から給料をもらっていることが分かってしまうことになります。

どうすればよいか

ひとつは、会社から給料をもらわないことです。個人の所得は一定額以上になると、所得税より法人税の方が税額が少なくなります。また、給与支給に伴う保険、法定調書の作成、確定申告などの手間が減るため、サラリーマンの間は給料をもらわず、会社に貯めておくのもひとつの方法です。

もうひとつは、2箇所から給料をもらう場合は、確定申告をしなければなりませんが、その際に、確定申告書第二表にある「住民税の徴収方法の選択」で「自分で納付」(普通徴収)を選択する方法です。

こうすることで、市町村役場から直接、自分の会社から支払った給与に対する普通徴収の納付書が届きますので、これを使って納付します。

●上記のほか、会社設立と設立後の運営には、皆さんなかなか気が付けないポイントが多くあります。

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